中川米造「学問の生命」

医学とは何かを明らかにする「医学概論」を研究してきた著者の、自伝を通した学問への考え方を記した作品。もう書かれたのは10年以上前であるにも関わらず、医学の考え方は今現在に通じるものばかりである。医療の問題は、患者‐医師の関係にほとんどがある…

カッコーの巣の上で

ミロス・フォアマン監督。強制労働させられるのが嫌な主人公(ジャック・ニコルソン)は精神疾患を患ったふりをして精神病院へ。そこでの精神病棟をリアルに描くと共に、主人公がはっちゃめっちゃな行動を取ることによって精神患者にもたらした出来事を描い…

エレファントマン

デイヴィッド・リンチ監督。舞台はイギリス。奇形の顔を持ったジョン・メリックはその風貌から見世物小屋へと入れられていた。そして、彼は外科医トリーブスと出会うことでその人生は変わっていくようだが・・・。 人間の欲望が過剰であれ、具体化された映像…

博士の異常な愛情〜または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

スタンリー・キューブリック監督。米ソ冷戦を描いたユーモア。狂ったアメリカ司令官がソ連核基地への攻撃を命令。しかし、ソ連には`皆殺し装置´と呼ばれる攻撃を受けたら全人類を絶滅させるものが存在した。なんとか和平の方向へ進むが、一機の飛行機が連絡…

二階堂和美『うたのイワトlive@神楽坂』

10分で売り切れたと場所のブログには書いてあったのに何故か一時間半後ぐらいに連絡した僕がチケットを取れていたので行ってきました二階堂和美@いわとシアター・神楽坂。中央線の周りは後楽園と東京ドームと日本武道館ぐらいしかないと思ってたけれども、…

鉄コン筋クリート

新宿ミラノ座にて。さいたま新都心の方が映画館綺麗なのかなっていう話が姉からは出てたけど。マイケル・アリアス監督、松本大洋原作。簡単なあらすじは宝町という場所を舞台に、クロとシロ、ヤクザ・ギャングなどを交えて物事の変化を描き出す感動ストーリ…

安部公房『他人の顔』

実験中の事故で顔がボコボコ、ケロイドだらけで醜くなった男が、妻との間に断たれてしまった`愛´を取り戻すために仮面を作り上げる。その後、仮面をつけた男は別人として、妻の誘惑を試みるが・・・・・。 仮面に対する作り方、素顔との関係への記載など、あ…

簡単なというよりは安易な大阪旅行記

先週末1月20日夜〜今週23日朝まで、一泊四日で大阪まで行ってきました。二月は授業があるし、下旬〜三月にはテストがあって部活もやらなくちゃなんで、意外に時間がない。難しいのは、時間がないけれど決して『多忙』ではないということ。授業は出る出ないが…

上田紀行「がんばれ仏教!〜お寺ルネサンスの時代〜」

人間の習慣の大部分は、その土地などの風習などに沿ったものが占めるとのようなことをトルストイは言っていたけれども、お葬式やお墓参りを行うことに対する疑問は僕の中で確かなものであった。祖母や祖父が亡くなってしまってお葬式が行われていたが、「お…

Al Di Meola/John McLaughlin/Paco de Lucia「Friday Night in San Francisco」

1980年に発売されたAl Di Meola、John McLaughlin、Paco de Luciaのギター狂トリオによるサンフランシスコで行われたライブアルバム。演奏はアコースティックギターによるインストロメンタル。石川人間さんより享受。 誰かが何かを弾いたと思ったら、それに…

アメリカン・グラフティ

ジョージ・ルーカス監督。グラフティ?グラフィティ??なんとなく青春モノが観たい気分だったので。後の有名な俳優がいっぱい。1960年代のカルフォニアを舞台に若者が一夜を舞台に遊び繰り広げる。成功したり、失敗したり、思い切ってよく考えれば痛いこと…

ニライカナイからの手紙

熊澤尚人監督。舞台は沖縄の竹富島。母親(南果歩)と六歳の時に別れた風希(蒼井優)は、それ以降は毎年誕生日に送られる手紙が唯一の母親とのつながりだった。祖父と二人で暮らす風希はカメラマンに憧れ、18歳になり、また手紙が届き、東京へ写真家を夢見…

EUREKA(ユリイカ)

EUREKAとはプログレッシブ英和中辞典によると以下のような意味となっている。 [間]*1*2わかった, これだ, しめた. ▼California州の標語. [ギリシャ語でI have found (it). の意. アルキメデスがSyracuse王の王冠の黄金純度を測定する方法を発見したときの叫…

Jim O'Rourke「Bad Timing」

シカゴ出身で現在、都内の某所に住んでいると言われ、日本文化への関わりも非常に強く、親日家であると言われるJim O'Rourke。くるり「図鑑」のプロデュースや朝日美穂との関わり、映画「スクール・オブ・ロック」の音楽に携わったり、ソニックユースやガス…

舟状骨骨折になった人のためへの闘病体験

自分は昨年の三月、スノーボードにより、左手の手首を構成する骨の一つ、舟状骨を骨折した。この舟状骨骨折はよく手を強くついてしまったり、サッカーのキーパーが強いボールを受けたり、お相撲さんの張り手の際になったりするものだ。これは整形外科の分野…

カナリア

TSUTAYAの返却日間違えてて、「花とアリス」と一緒に自宅オールナイト。うるさくして両親ごめんなさい。 塩田明彦監督。カルト教団ニルヴァーナが犯罪により崩壊、そして児童相談所に預けられた主人公の少年(石田法嗣)。彼が脱走して、母親と妹を探しに行…

花とアリス

岩井俊二監督。花(鈴木杏)が落語部の先輩(郭智博)を好きになってしまい、ひょんなことから記憶喪失として付き合い始める。さらに花の親友のアリス(蒼井優)を含めた三人の心の細やかな動きを表現した映画。物語上では単なる青春ものだけれども、映像と…

僕自身について

人間が自分の体験について語るときに、傲慢に聞こえてさせてしまう人と、凄味を感じさせて大人しく僕が従いたくなる人が存在しているような感覚を持つのは僕だけだろうか。僕にとって気持ち良く感じるのは後者なのだけれども、それが実際に僕にとって本当に…

「2001年宇宙の旅」

スタンリー・キューブリック監督。アーサー・C・クラークとの小説が原作。謎の物体であるモノリスを中心とした、人類の進歩ストーリーというべきか。最初は、猿が道具を使うことを覚え、殺し合いを覚える。次に、時代は一気に進み、アメリカ。月への謎の物体…

安部公房「箱男」

正直ここまで面白いとは最初の数ページ読んだだけでは全くわからなかった。彼の作品は、どれも好きで「密会」「第四間氷期」なんてのも非常に刺激を受けた。でもこれを読んで、ホントに不思議な感覚に陥っちゃって、え、え、え、、、、とにかく彼は天才なの…

「ウディ・アレンの重罪と軽罪」

ウディ・アレン作。名誉ある医師が不倫をしてしまい、その後始末がどうも上手く行かなくて結局は殺してしまうという出来事と、売れない映画監督であり、今にも奥さんと離婚寸前で愛のない日々を暮らしていたウディが、不倫をしようとも意中の人は他の人に残…

「ブギーナイツ」

ポール・トーマス・アンダーソン監督。なんとなく目についたので借りた。1970年代〜のアメリカを舞台に、主人公はあまりにも立派な「モノ」を持っているということで、ポルノ男優になる。そんで、その業界において、主人公含め周りの人々の色んな経験が表さ…

曽我部恵一「東京コンサート」

サニーデイ・サービス「東京」の発売十周年を記念して、2006年の夏に下高井戸シネマにおいて行われた曽我部恵一さんの弾き語りライブアルバム。内容は、本当に「東京」を曲順通りに行ったものである。 曲間の曽我部さんのMCがやけにノスタルジックにさせてく…

加藤眞三「患者の生き方〜よりよい医療と人生の「患者学」のすすめ」

現・慶應義塾大学看護医療学部教授・加藤先生による著書。誰もが、自分が病気になった時に思うであろう「良い医者に診てもらいたい」「良い医療を受けたい」という気持ち。時代変化に伴う情報化社会において、頼りになるのは雑誌のランキングか?自分の名声…

「リリイ・シュシュのすべて」

岩井俊二監督。田舎の中学を舞台に、いじめとか援助交際とか自殺とか、そんな重い話が「リリイ・シュシュ」というカリスマ歌手を中心に動いていく物語。痛烈に心に刃が突き刺さるような作品だった。朝六時前から見てて眠くなるかと心配したけど、映像と音楽…

YUKI「WAVE」

YUKIの4thアルバム。YUKIの最近の活動ったら、やったらシングル出してたなーっていう印象しかなくて、あんまり聴いてなかったもんだからちょっと新鮮だった。相変わらずジャケット可愛いなー。こんなYUKIの姿を見ていると小学生の時から可愛いと思ってた僕は…

二階堂和美「たねⅠ」

二階堂和美のミニアルバム。声が若いので結構昔かな。ミニアルバムだとかEPだとか、一番の最大の利点は、通学や帰り道で15分〜20分ぐらい余った時に気軽に聴けるところだ。僕としては、学校の教室に入る前後で聴き終わる日は一番一日を爽やかに始めら…

shing02「緑黄色人種」

shing02の1st?アルバム。普段全然Jラップみたいなもんは聴いたりしないのだけれど、友人に影響されてしまった。僕は緑黄色野菜が残念ながら昔から好き嫌いが多くて親族からは、「おまえは野菜とか好き嫌いが人より多いから大きくなれないぞ」とひたすら罵倒…

トリニダート・トバコでタバコを吸うバタコさん

朝起きたら、やけに体がだるかった。人間の睡眠時間はどれぐらいが適当なのだろうか。起きなきゃいけないというヤバイ感覚がないと延々と寝てしまってさらに体がだるくなる。睡眠管理コーディネーターみたいのが僕の体調管理も含めて全てやってくれると、僕…

フリッパーズ・ギター「ヘッド博士の世界塔」

フリッパーズ・ギターの3rdアルバム。彼らのアルバムと言えば自分にとって2ndが最初は大好きで、このアルバムなんかは最初聴いたと時からアルバム全体に広がっている浮遊感がなんか気持ち悪くって即お蔵入りしていたのだけれども、実際最近真剣にふと聴きな…