トリニダート・トバコでタバコを吸うバタコさん

朝起きたら、やけに体がだるかった。人間の睡眠時間はどれぐらいが適当なのだろうか。起きなきゃいけないというヤバイ感覚がないと延々と寝てしまってさらに体がだるくなる。睡眠管理コーディネーターみたいのが僕の体調管理も含めて全てやってくれると、僕はうんざりしてきっと気持ちが沈む。いや、うんざりした時に気持ちとして付け加えるといったことができるのかもしれない。この逆説的発想は、残念ながら他人に指摘されると中々ムカッと来て、自己弁護・自己虐待的発想でしかないのが残念だ。


十時ごろ学校へ行って、部活の仕事をヒョヒョッと手伝い、昼まで時間があったから素振りして何故か一人の体育館は意外に落ち着くものだなと安心してしまった。昼飯に入った怪しいカフェが、ご飯たっぷりで中々ローカル雰囲気を出して良かったのもつかの間、ローカルにふさわしい年齢層のアレっぽい人たちがタバコという思考破壊復活混入体を大量に所持し入ってきたものだから、すぐに僕たちはご飯を食べ終え脱出した。


午後は授業を受けて、緩和医療でそれはそれは難しい問題であっという間に精神的迷路に入り込んで一生懸命出口を探した。痛み痛み痛み痛み痛み、僕はとにかく痛いのは嫌いだ!全部我慢できると思うなよ!とshing02が皮肉っぽく演技派ラップ作る光景が浮かんだけれど、残念ながら僕は彼であっても彼は僕でなかった。


それから渋谷に行って、巨大なリラックマが何故か一発で取れてしまって唖然としてしまった僕は女子高生に見つめられて視姦というか辱めを受けてしまった。最近渋谷ではお互いに視姦し合うのが流行っているとうのがもっぱらの噂である。それから、ドトールニーチェを読みながら友人を待った。周りのしゃべり声と音楽と、自分のヘッドホンの音楽と本の文字情報が錯乱して気持ち悪くなった。


友人が来て、ピースの重要性について語り合った。それから脱都会カフェと呼ばれるカフェに行きもう涼しかったけれどさらに納涼、漫画やドラマの世界についても語らいあった。それからライブへ行き、前半ライブハウスの隅にスポッとはまって堂堂と座り寝する友人に釣られて(という名目)で、僕も寝てしまった。テニスコーツは少しグッとくるのもあったのだけれど少し物足りなかった。SAKEROCKは、芸人みたいなフロントマンが面白かった。渋谷毅は、白髪のジョジョのお父さんみたいな風貌でピアノ独奏、うっとりおっとりした。二階堂和美(和美さんと呼ぶと勝手に親しい感じがして嫌悪感を覚える人がいるのかもしれないという結論に友人と至った)は、素晴らしい歌声、そして何よりあまりにも幸せに満ちて嬉しそうに一生懸命歌う姿に感涙した。


帰りに松屋を食べていると、店員のミスで味噌汁を足にかけられ、これが僕で店員も良かっただろうと嬉しく思った。しかし残念ながら、帰り際に何も謝辞がなかったので「店員がかけたんだから、一言ぐらい謝るべきだよな」と頭の中の友人Hがボソッと呟いて、僕達はニヤニヤした。


家に帰ると上着がやけにタバコ臭かったので、ライブハウスが喫煙OKだったのを思い出した。そして如何せん、タバコ代の半分が税金だからといってその還元分が自分の慰謝料には決して達することなど問うにありえないという結論に達した。喫煙者と非喫煙者は自転車と車のような関係で、お互いの気持ちが読めないのだろう。