フリッパーズ・ギター「ヘッド博士の世界塔」




フリッパーズ・ギターの3rdアルバム。彼らのアルバムと言えば自分にとって2ndが最初は大好きで、このアルバムなんかは最初聴いたと時からアルバム全体に広がっている浮遊感がなんか気持ち悪くって即お蔵入りしていたのだけれども、実際最近真剣にふと聴きなおしてみたら彼らの中では間違いなく完成度が抜群に高い最高傑作だったことが最近判明した!爆音で聴いたらしびれた。


このアルバムはサンプリングの手法がかなり使われている。③「アクアマリン」のマイブラっぽい所なんかは気づいた、ほかにもどこか聴いたことのある音が所々あるような音が盛りだくさん。かっこいい打ち込みにしびれるような音がビリビリと脳に伝わってくる。さらには甘い、何かが甘い。この甘さはジーザス&メリーチェインのそれに負けず劣らずと言っても過言じゃない。渦巻くメロディーの不思議な求心力は、中毒性そのもの。それでもっても、このアルバムとを「盗作」だなんていう人はいないだろう。ジャケットは名前は忘れてしまったが、両手両足を指示に合わせてよくテレビなんかでグラビアにすごい姿勢をさせる遊びのシートを髣髴とさせる。このカラフルさはただ、多彩なのではない。このアルバムは虹だ、虹を描き出すメロディーに間違いない!


後の活動から考えてみると、小山田圭吾の影響が強いのかもしれない。けれど、これは二人じゃないときっと作れなかった、二人だから作れた、そう思える。20代前半で、このセンスはマジでイカれてる。とにかくとにかくオザケンでも小沢健二でもコーネリアスでも小山田圭吾でも名前ぐらい知ってるやつは誰でも何でも聴いとけ!