中川米造「学問の生命」

医学とは何かを明らかにする「医学概論」を研究してきた著者の、自伝を通した学問への考え方を記した作品。もう書かれたのは10年以上前であるにも関わらず、医学の考え方は今現在に通じるものばかりである。医療の問題は、患者‐医師の関係にほとんどがある…

安部公房『他人の顔』

実験中の事故で顔がボコボコ、ケロイドだらけで醜くなった男が、妻との間に断たれてしまった`愛´を取り戻すために仮面を作り上げる。その後、仮面をつけた男は別人として、妻の誘惑を試みるが・・・・・。 仮面に対する作り方、素顔との関係への記載など、あ…

上田紀行「がんばれ仏教!〜お寺ルネサンスの時代〜」

人間の習慣の大部分は、その土地などの風習などに沿ったものが占めるとのようなことをトルストイは言っていたけれども、お葬式やお墓参りを行うことに対する疑問は僕の中で確かなものであった。祖母や祖父が亡くなってしまってお葬式が行われていたが、「お…

安部公房「箱男」

正直ここまで面白いとは最初の数ページ読んだだけでは全くわからなかった。彼の作品は、どれも好きで「密会」「第四間氷期」なんてのも非常に刺激を受けた。でもこれを読んで、ホントに不思議な感覚に陥っちゃって、え、え、え、、、、とにかく彼は天才なの…

加藤眞三「患者の生き方〜よりよい医療と人生の「患者学」のすすめ」

現・慶應義塾大学看護医療学部教授・加藤先生による著書。誰もが、自分が病気になった時に思うであろう「良い医者に診てもらいたい」「良い医療を受けたい」という気持ち。時代変化に伴う情報化社会において、頼りになるのは雑誌のランキングか?自分の名声…

トルストイ「人生論」(新潮文庫)

トルストイの死の淵において、様々なことに対する考え方が書かれた本。全三十五章+補足からなり、生命や自分達が通常捉えている死に対する概念、愛などに新しい視点を齎し、そして人間は理性を持ち他の動物とは違う特殊な存在であってその中でどう生きるべ…

竹内洋「教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化」

僕は新聞部の取材で、偶然聞いた「教養が足りない」の言葉。一体「教養」とは、そのルーツとすべきものはなんなのか。そして、自分達の今漠然とある学生生活。大人が「今の大学生は読書する習慣がない」と述べるに至った歴史的背景。そして、その背景から作…

東中野 修道、藤岡 信勝「『ザ・レイプ・オブ・南京』の研究―中国における「情報戦」の手口と戦略」

いやー怖い怖い怖い。マジで何が真実なのよ。自分は教科書で「南京虐殺」はあったって習った。でも、それが色々な論争として発展していることさえ知らなかった。アメリカでアイリス・チャン『ザ・レイプ・オブ・南京』なんて本が出版されているなんてことも…

綾辻行人「殺人鬼Ⅱ」

これは自分が高校生のときプラザイースト(地元の図書館)に行ったときに誰だか忘れたが同級生に強引に読まされた「殺人鬼」の続編である。「殺人鬼」を志木高剣道部の同級生に広めたら、アル奴っていうか石川人間がこの本を買って読んで自分に渡して部屋の…

重松清「トワイライト」

この日の夜に読み終えた作品。彼の作品は気軽にサーっと読めるかなあと気軽にセレクト。 時は2001年、39歳になった同級生たちは懐かしの小学校でタイムカプセルを開こうと再会する。その小学校は廃校となり、当時彼らが子供だった頃、そこは希望、素晴らしい…

コミック・バトン

akt君から忘れた頃のコメントに受け取ってよとあったので書くかな。 ▼今本棚にある漫画の数 なんだかんだで80冊ぐらいある。ほとんどジョジョだけど。あとは屋根裏。 ▼今おもろい漫画 8ちゃんで深夜にやってた?4コマをみんなで考えるやつが好き。 ▼最後…

読む本

・ジーキル博士とハイド氏(R.L. スティーヴンスン) ・創造する無意識(C.G.ユング) ・罪と罰(ドストエフスキー) ・カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー) ・虐げられた人々(ドストエフスキー) ・犠牲(柳田邦男) ・人間失格、グッドバイとか(太宰…