「ブギーナイツ」




ポール・トーマス・アンダーソン監督。なんとなく目についたので借りた。1970年代〜のアメリカを舞台に、主人公はあまりにも立派な「モノ」を持っているということで、ポルノ男優になる。そんで、その業界において、主人公含め周りの人々の色んな経験が表された快楽と苦悩に満ちた映画。結構きわどいシーンが多かったものだから、この映画を観ている僕を観ていた母親はどう思っただろうか。


つらい出来事や、ポルノの頂点を極めたり、薬にどっぷり漬かったり様々な出来事の中で成長していく彼は間違いなく「モノ」以外も立派になっていったに違いない。世の中には色んな職業があるだろうし、自分が着く将来の職業にももちろん先入観はあるだろう。そこでしっかりと自分が謙虚にあり続けて、変な優劣はやっぱりつけるべきじゃないんだと心から思った。みんな何も気にせず、好きなことが出来る世の中なんてないけれど、偏屈なコンプレックスは世の中から消え去ってしまえばいいと思う。


話と人物の素早く切り替わる展開は頭をめまぐるしく通過する。あんまり知らないけれど、70年代オールディーズな音楽はとっても好感がもてた。ポルノという偏った(というイメージがどっかしらにある)世界で、人間味を感じさせてくれる映画だった。