Mogwai「Young Team」




いまや、有名過ぎるくらい知られているグラスコー出身、Mogwaiの1stアルバム。国内版のジャケットは何故か富士銀行。この発表当時のメンバーの平均年齢は18歳・・・・何か最後に開花した気がすれば、人生がどんだけかかってもいいとは思うけれども、この年齢で世界中に知られるのは単純にすごい、彼らが「あーなんか俺たちって売れちまったぜ、ひゃほーい」となっているのか、その時の感覚っていうのはどういうもんで、それがどう影響するのかは当人達にしか、僕がいくら考えたところでわからないのだけれども、彼らには良い音刺激をもらって僕らをハッピーにさせてくれてることは間違いないので、ハッピーであって欲しいと思う。


一曲目から、どっか空間に穴を開けて吸い込まれていくように音が頭に流れ込んでくる彼らの音楽は本当にかっこいい。ジャキジャキっと切り裂く音楽が多いかな、甘いメロディーの歌もちらほら。⑩「Mogwai Fear Satan」なんかは、後のリミックス集でのかっこよさは本当にどうしようもないくらいなのだけれど、これも半端なく綺麗で、豪快で、尚且つ繊細で、この一曲だけでこのアルバムは満足ってくらい孤高な存在感を放っている素晴らしい名曲だと思う。


だけれども、このアルバムは空間がないと上手く機能しないのが非常に残念だ。間違ってもipodで持ち歩いて手軽に聴こうとしてもダメだ。音の強弱を調節する時に、弱い音をしっかり聴こうとするように調節するのが当然なんだろうけれども、そんな調節をしてこのアルバムを聴いたら普通に耳を壊すんじゃないかな。ゆったりとした空間で広がりをのんびりと感じながら聴くしかないっていうのが非常に勿体無いアルバムだ。それでもアルバム通して部屋で聴く価値があるかっていうと、それは非常に微妙なラインで、⑩「Mogwai Fear Satan」を繰り返してしまうのが僕にとっての今現在の現実かもしれない。今現在の現実って変な日本語かもね。