ばあちゃんの涙




昨日と今日の夜をまたいで、埼玉県深谷市(旧川本町)にあるばあちゃんの家へ行ってきた。といっても昨日の午前中くそダラダラしてたもんだから着いたら既に四時を過ぎていたのだが。大宮駅が綺麗になっててびっくり。変な抹茶ラテのんだらまずかった。


熊谷駅につくと意外にもスタバがあってびっくりした。きょろきょろと周りを見回したけれども可愛い女の子はいなくて、なんかガンつけてきそうなダボダボした服を着た中高生ばかりであー田舎だと感じてしまった。きっと彼らはいい人なんだろうけれども外見で勝手にエライひどいこといってごめんなさい。


駅までおじさんに向かいに来てもらったのだが、おじさんの言うとおり熊谷駅の周りはしばらく来ないうちにキャバクラだの風俗だのそんな夜系な建物が増えてしまっていた。おじさんは独身なもんだから、そんなところに行くだろうか一瞬考えたが、あーそんなところよりも山行ってスキーやってる方がよっぽどこの人は快感を味わえるんだろうなと思い安心したのか、それは健全と言えるのか馬鹿なことで迷った。人類としては健全ではないのかもしれないがすさまじく優しいおじさんのQOLさえ高ければ僕は構わないと思った。


風俗店の前に車を止めて焼き鳥をおじさんが買ってくる間、僕はすすきのでの恐ろしい勧誘を思い出し(もちろん行ってませんよw)怖いにーちゃんが出てくるのかびくびくしていた。こういうときににーちゃんが出てきて絡んできた時恐怖の顔をする自分を想像すると軽く興奮した。あーこういうマゾヒズムもありかね。


ばあちゃんちに着くとばあちゃんが元気そうなニコヤカな表情をしていたので、もうこれを見に来たようなもんなんでそれだけで感動した。僕のじいちゃんばあちゃんはもうこの日会った一人しかいない。一人一人亡くなっていく中で、祖父母の大切さを覚えたのではなく僕が成長したからそう思えるようになったのだと思いたい。


すげーオレンジ色というかカラフルというかやばい系のスキーウェアもらった。これーありなのかなーそのうち画像さらします。


おじさんは暴走して18本も焼き鳥を買ったもんだから色々と飲みながらひたすら食わされた。豚の頭がやけにおいしかった。埼玉県北部寄居だっけな、そこらへんの名物。そんでいっぱいうまいもん食わされてサッカーとか見ながらマジで代表の試合つまんねーって思ってたら、ばあちゃんが色々と昔話をしてくれた。ばあちゃんが継母に育てられた話を涙ながらにするもんだから僕の涙腺もとてつもなく緩んできて泣きそうになってしまった。泣いていたのかもしれない。


よく考えれば僕の家の歴史なんか全然知らなくて、じいさんが何やってたぐらいまでは知っているけれどなんで埼玉に住んでいるのかとか全然知らないなーって思った。もういまさら完全に忘れ去っている社会の歴史(当時は暗記という意味で重要だったかもしれんが)なんかよりそんなこと知らないで僕は家の恥だと心から感じた。そしてばあちゃんみたいな先人の経験談はなんでこんなに僕の心に響くのだろうと感激した。


夜中にはこたつに入ってお茶飲みながらみかんを食べて、脳がどうのこうのなんていう楽しいテレビ番組を見ながらダラダラした。またまたアシュリーくんが登場して、彼は僕に生きる強さをくれて毎回本当にありがい存在と思うのだった。




朝起きるとくそ寒かった。久しぶりにセンベエ布団なんかで寝たもんだから腰が痛くて咽喉も乾燥していたくて、都会暮らしというか弱い現代人の象徴みたいな自分が悲しかった。朝ごはんも相変わらず上手かった。なんで田舎に来ると、普段食べないような野菜もパクパクと食べれるのだろうか。トマトは間違っても食べられないが。


その後、前来たときと同様にまた白鳥を見に行った。少し白鳥の数は減っていて、鴨は相変わらず多かった。鴨はよく考えれば、肉がすごくおいしいのだからそのうち密猟者が出るんじゃないかといらぬ心配をしてしまった。


この白鳥も地元で段々とカブトムシが取れなくなったようにいなくなるのかと考えると悲しくなった。いつまでもこれがばあちゃんちのシンボルであって欲しい。


えーと、みなさんお元気で。