僕のニューヨークライフ




彼女が有頂天ホテルを見たいといったのを半ば無視して恵比寿ガーデンシネマで観てきた。1日は1000円デーでラッキー。ウディ・アレンは気がついたら随分老けていたもんだから、その老け具合と皮肉的ユダヤ粘着・自己防衛粘着発現がやけにマッチしてて面白くてニヤニヤしてしまったよ。クリスティナ・リッチもなんか良かったのではないのかね。


アレンの車をぼっこぼこに破壊するシーンで、『時計仕掛けのオレンジ』のぼっこぼこと老人をいじめるシーンを思い出したのだけれども同じ暴力というか破壊的行為でも全く意味をなすものが違うのだから面白いものだなあと思いつつ、それでも破壊って怖いと思った。最近読んだ本に、戦争中には「鬱病など精神疾患の発症率が低下する」なんて書かれていたものだからその話題は非常に興味をひいた。その本には、人間の感情は、内に秘めすぎると爆発してしまうものだから外に出したらいいと書かれていた。それを考えるとネットで毒舌オープンに人を書きたてる行為は、人間の本能に基づいておりある意味画期的なのであろうか。そんな本能に逆らう自分は、そういう権力にはむかおうとする自分の姿勢は、そんな偽善的というかアマノジャナクと呼ぶべきものは時にかっこいいと思う反面、寂しさを生む。


随分話が反れてしまったものだけれども、自分にはさらにこの映画ではマネージャーが契約を打ち切られててぶっ倒れるシーンがあまりにも面白すぎて、その面白さの中にもどこか人間の悲しさを観てしまった気がした。悲しむことも、喜ぶことも、全部喜怒哀楽は大切だ。感情をもって吐き出せる瞬間を自分は大切にしたい。


途中で少し寝てしまった。字幕追うの疲れるわ。これがネイティブに理解できたらいいなと
久しぶりに英語の必要性を感じた。どうでもいいのだけれども、後ろの中年親父が大きな声で大爆笑しまくってたものだから、それはバラエティー番組などで拍手の効果音がついてるみたいでひどく気分が悪くなった。それでも、笑いが共有できてつながった瞬間には喜びも感じた。