はっぴいえんど「風街ろまん」




1971年発表の2thアルバム。 メンバーは細野晴臣松本隆大瀧詠一鈴木茂。簡単に言えばすごい人たちの集まり。どれくらいすごいかっていうときっとこの人たちによって人生が変わった人が数知れないくらいいるだろうと思われる人たち。1971年ってもう自分が生まれる15年前・・・・そんな自分が誕生する確率がまだ不確定だったほど昔の作品。彼らのこの作品は、どこか哀愁が漂う。東京、しかも発展しきっていない、そんな中で赴きがある風景を思い浮かばせる。


①「抱きしめたい」大瀧の甘い声、どこかチンケだが趣あるギター。②「空いろのクレヨン」甘いメロディーから始まり、優しい空間が広がる。なんだこの魅力。サビがやべー。③「風をあつめて」これはソフィア・コッポラlost in translation』でもちろん有名だね、彼らを代表する殊勲なポップソング。文句の付け所がない④「暗闇坂むささび変化」これ、ももんが〜♪とつい口ずさみたくなってしまうのよ。⑤「はいからはくち」ハイカラ〜♪⑥「はいから・びゅーちふる」びゅーちふるってのが何とも昔を感じさせてくれちゃう。⑦「夏なんです」落ち着くなあ。なんでこんなに大瀧の擬音語ってかっこいいのかね。⑧「花いちもんめ」⑨「あしたてんきになあれ」ギターのメロディーに歌詞がいい感じ出している。⑩「颱風」これは実にかっこいい。⑪「春らんまん」あーもうこのアルバム終わってしまうのかとやや寂しくなってしまう。⑫「愛餓を」あいうえおを聴くだけでなんか感動しちゃった俺はどうかしてるのかもしれない。


一見、ただのポップソングの集まりなのかもしれない。最初はなんか古臭くて受け付けない人もいると思う。しかし、そんな人は今一度しっかりとこれを聴きなおして欲しい。自分がまだ誕生していなかった世界だからわからない。ただ、これを聴いていると勝手に昔の街などの風景をふと思い出してしまうのだ。何か懐かしい、哀愁漂う空間に彼らは自分を運んでくれるのだ。30年前っていう色眼鏡を取り去っても十二分に輝き続ける金字塔。彼らを愛する人々によってその遺志は確実に受け継がれていくだろう。